<研修期間> 2007/10/13(金)〜2007/10/17(水)

<参加者>   太田祐輝 富田将輝 中村美千瑠 橋本華奈 松本育恵

<引率者> 狩野友里 大森祐樹 瀬山明日香



●国民医療費は約1兆8000億円
・インドの国民医療費は約1兆8000億円
・(日本の国民医療費は31兆5,375億円/2003年現在)
●政府の病院の医療費は無料
・政府の病院は本質的には医療費は無料
・患者の負担は薬剤費のみ負担
・民間病院・医院等は有償
・民間の保険に入っている場合は、保険会社が医療費の支払いを行う
●医療機関と医師の数
・1万5188病院、3万5000医院
・2万5000歯科医院が存在
・58万5000人の医師が働く
・17万人が開業医
●約40万件の薬局
・薬局・ドラッグストアは40万件
・処方箋がなくても医療用医薬品の購入が可能

お話を伺ったK.Vinodh医師と
●病床数650床
●従業員5000人
●インドでも随一の大きさを誇る病院
●心臓外科手術、不妊治療、睡眠障害、糖尿病などの治療に力を入れている
●年間の来院患者数は20万人
・一日の平均入院患者数は、100人〜150人程度
・平均入院日数は、3〜4日
●病床数は、不足
●一流ホテルのような設備
・モダンな外観の大きな建物
・大きなエントランス
・ドアマンの出迎え
・大理石のあしらわれた綺麗な受付
・カフェ
・VIPルーム
  ・部屋・トイレ・流しを患者、家族、それぞれに用意
  ・各人に1名の看護師が24時間ついている
●従業員数5000人
●医師:500〜550人
●月給制の常勤医師が7割
●パートタイムの医師が3割
●ジュニアドクターと呼ばれる研修医が500〜700人
・男性医師が大多数で、女性医師は少ないが、産婦人科関連の部署では、多数活躍
・医師は全てインド人
・医師の海外流出は多くない
   (ビザや外国での資格試験などの問題があり、経験豊富な医師のみが海外に活躍の場を広げている)
●看護師:1400人
・女性が殆ど、男性看護師は70人
・経験や仕事内容により、スタッフ・ナース、トレーニング・ナース、ディレクターナースなど細かな階級分け
●イラク、タンザニア、USAをはじめとする多くの国から患者が来院
・高度医療を低価格で提供
・手術までからの待ち時間の短さ
●言語・宗教への配慮
・患者と相談の上、文化・宗教などに配慮した食事を提供
・主要な各国の言語の通訳が常駐
●アフターケア
・電話による相談
・三ヶ月ごとに経過をチェック
・体調の24時間監視
・臓の手術を受けて帰国した患者に、携帯できる心電図のような機械所持させ、 インドの医師とホットラインで繋ぐことにより、
・24時間状態を知ることが可能
●医師賃金
・公立病院は安く、私立病院は高い
・公立病院は一律の月給のみのため低賃金
 (私立病院へのパートタイム等で副収入を得る医師もいる)
・私立病院は患者数の多さや、患者から直接得られる報酬のため高賃金
●看護師賃金
・公立病院は高く、私立病院は安い
・公立病院は、公務員のため一定の賃金
  ・設備や労働条件の面で人気は低く、看護師が不足しやすい
・私立病院は公立に比べて賃金は低め
  ・設備の整った病院を希望する看護師が多く、人材が集中しやすい
●勤務時間
  ・一週間に六日勤務
  ・夜勤12時間も含め、計48時間/週と固定し勤務
  ・チーム医療の実施
●環境
  ・高度医療を支えるための頻繁な勉強会
  ・医師・看護師はお互いに尊敬し合う関係
  ・パーティ、功労賞等により福利厚生を向上させる取り組み
  ・必要以上の医療従事者を雇い、一人当たりの負担の増大を防いでいる
・インド5000年の伝承医学
・漢方医学・イスラム医学・西洋医学の源泉
・アーユルヴェータは人の背後にある精神も重視
・身体と精神を同一視して、自然治癒力を引き出す医療技術
・自然治癒力を高めるため、精神や意識状態も診察
・ドーシャ:サンスクリット語で「目に見えないエネルギー」
  ・風を表す「ヴァータ」
  ・火を表す「ピッタ」
  ・水を表す「カパ」
・3つのドーシャのバランスしだいで、体質や病気の診断、処置を決定

お話を伺ったMishra医師と
ドーシャ 生命に対する働き 作用 性質
ヴァータ(風) 動きのエネルギーをもたらす 肉体の動き、感情、思考、感覚刺激や神経の動き、呼吸 乾いた、冷たい、粗い、微細な、動きやすいなどの性質をもたらす
ピッタ(火) 変化のエネルギーをもたらす 食物の消化、吸収、代謝などの体内の化学変化。 情報の消化、吸収、代謝 軽い脂性、鋭い、熱い、軽い、肉臭い、変わりやすい性質、湿潤などの性質をもたらす
カパ(水) 結合のエネルギーをもたらす 物を結びつけ、栄養を与え、身体を構成する作用。 精神的な安定感、慈悲、同情心、謙遜、忍耐、寛大さ 脂っぽい、冷たい、重い、緩慢、滑らか、ネバネバ、安定した性質をもたらす
●腕の親指側から、人差し指・中指・薬指を同時に脈に当てる
・男性患者は右手
・女性患者は左手
●最初に脈を感じた指によって診断
・人差し指ならヴァータ
・中指ならピッタ          ⇒これにより優劣を判定
・薬指ならカパ
●数万種類もの脈の組み合わせを判断し、薬の処方、適切なヨガをアドバイス
●かつては村を中心として伝統的なアーユル・ヴェーダ医師がいた
●現在ほとんどが大学で専門的な知識を得て資格を取得した医師
●アーユルヴェーダを学ぶ大学
・5年半のカリキュラム
・一年間は病院での実習
・アーユルヴェーダと、現代西洋医学の学習
・西洋医学に基づいた治療も可能
・アーユルヴェーダの歴史は長く、多くの薬に関する知識が必要なため、
 長い学習が必要
●診察、対処
・場合によっては聴診器などを使用することもある
・アーユルヴェーダでは薬草(ハーブ)を用いて治療を行う
・西洋医学の薬はその成分を使用している
・アーユルヴェーダの薬は安価で副作用が無い
・症状に対し、効果的なヨガをアドバイス
・手術が必要な病気の場合、近代的な病院を紹介
・アーユルヴェーダ医師も西洋的な手術は可能
●海外のアーユルヴェーダブームの影響
・外国人患者は英語で診察、英語を喋れない場合は通訳を依頼
・海外からの患者の増加
・医薬品の輸出の増加

●アポロホスピタル
・患者一人一人に対しての手厚いサービス
・医療従事者にとってストレスの無い環境が心の余裕を生み、患者へのサービスへ繋がる
●日本
・患者一人一人に対するサービスの不備の可能性
・労働時間の多さなど一人当たりの負担が大きいことから心・時間の余裕を失い、患者へのサービスが行き届かなくなる
●医療従事者の健康を保持しストレスを緩和し、快適な職場環境をもたらすことによって、患者へのサービスも向上し、患者の
  満足度も上がるのではないか。
 日本においても適材適所の人材サービスを行うことによって、働く側の環境を整え、より良い医療に貢献していくことができる
 のではないか。 こうした「ケアする人のケア」を積極的に行っていくことが今後求められていくのではないか。
●日本の看護師の方の多くは、結婚・出産・配偶者の転勤などで離職するという現状
・離職者が職場復帰しやすい体制が整っていない
・育児や家庭との両立が難しい
●出産・育児や家庭生活を行いながらでも働ける環境作り、医療行為について再度学習ができる施設、必要な時には休む
ことで復職しやすくなる。
●日本にも従来から存在する慰労会やパーティなどの機会を一層増やすことで、ストレス解消・軽減に役立て、仕事への
モチベーションを高めることができる。
●アポロホスピタル
・ホテルのような行き届いたサービス
・術後の徹底したケア
●日本
・サービス面での拡充はあまり図られていない
・人員不足が十分なサービスの実施を困難にしている
●日本の医療においても、サービスや医療行為の前後のケアについて重要視する患者が増えているため、 アポロホスピタルの
  運営システム、指針はこれからの日本の医療サービスを確立していく上で一つの見本とすることができるだろう。
 今回の海外研修では、多くの貴重な体験をすることができました。インドに赴き実際に医療の現場を視察することで、日本とは違うインドの文化や、医療体系など多くのことを学ぶことが出来ました。その中でも視察したアポロホスピタルでは、これからの私たちの働き方を考える上で大きな経験となりました。

 インドの中でも三大私立病院に入るというアポロホスピタルはとても大きく、その中ではホテルのような手厚いサービスが行われていました。このようなサービスを提供できる一番の理由は、人材が満たされており、職員が心地よい環境で働くことが出来ているからだと思います。患者にすばらしい環境を提供するためには、まず職員の環境を整える事が重要だと実感しました。

 日本の医療現場は人材不足と言われています。限られた人材の中でもより良い医療を提供していくには、私たち人材サービスを行う人間が必要不可欠となっています。そして、私たちは、働く人たちの要望、性質を理解し適材適所に配置することで日本の医療界をよりよいものにすることが出来るのではないか。と改めてこの仕事の社会貢献度とやりがいを実感することが出来ました。
 今回の研修で、私たち内定者の仲も深まったと思います。五日間、充実した研修をともに行うことで、お互いの良い点を確認でき、今後もお互い尊敬しあいながら仕事をしていくことができると感じ、嬉しく思いました。

   最後になりましたが、磯野社長、吉村相談役をはじめとしたメディカルコンシェルジュの皆様、この研修を支えてくださった先輩方に感謝いたします。